WORKS / in bebop
クラウドファンディングの購入者へ届ける、蛇腹折りの小型リーフレットを制作しました。ショコラ「ほおそめる」を軸に動いていたプロジェクト。その世界観を、小さな紙面の中でどう完結させるか。制限のあるフォーマットだからこそ、挑戦のしがいがある制作でした。今回の小型グラフィックスは、商品説明の補足ではありません。クラウドファンディングというわくわくする時間を、最後まで心地よくつなぐためのデザインです。「ほおそめる」という名前には、ほんの少し気持ちが動く瞬間が込められています。その温度を、過剰に飾らず、潔く、でもちゃんと伝わる形にしたい。
蛇腹折りという構造を活かし、ページを開くごとにリズムが生まれるように設計。展開したときの流れも意識しながら、最小限の要素で構成しました。前回制作したデザインに固執せず、アップデートを前向きに楽しむ姿勢で取り組んだのも今回のポイントです。線の太さ、色のトーン、余白のバランス。細かな調整を重ねながら、より軽やかな仕上がりを目指しました。担当さんとのやり取りもスムーズで、制作プロセスそのものがポジティブな時間でした。良い空気は、紙面にも自然と反映されます。
桃太郎のイラストを取り入れることが決まったとき、まず大切にしたのは、さじ加減。かわいらしさに寄せすぎると軽やかになりすぎてしまう。一方で、格好よさを前面に出すと強さが際立ちすぎてしまう。そのどちらでもない、凛とした静かな存在感を探りたいと考えました。今回のプロジェクトは、「ほおそめる」というショコラのコンセプトを軸に進んでいます。ほんの少し心が動く瞬間を扱うプロダクトだからこそ、イラストもまた、その繊細な温度を壊さないものである必要がありました。昔話の象徴的なモチーフである桃太郎を扱いながらも、主張しすぎない。アートとして成立しつつ、グラフィック全体の中で自然に調和する。その絶妙なニュアンスを目指しました。かわいすぎず、かっこよすぎない。それでいて、芯のある佇まいを持つ桃太郎。その姿を探るプロセスそのものが、今回のグラフィックスにとって大切な時間だったように思います。
ディレクション内容
コンセプト
「ほおそめる」という感情を、説明ではなく視覚で表現する。
紙面の中で、高揚を感じさせる構成。表紙で伝われば良いなと試行錯誤しました。
撮影設計
商品の質感と光の当たり方をコントロール。クラファンの性質を考慮した演出。
作り込みすぎない、でも手に取ってみたいと思ってもらえるビジュアル。
進行管理
クラウドファンディングの発送スケジュールに合わせ、校正・撮影・修正を
爆速で進行。各カテゴリーのアップデートを前提にブラッシュアップ。
小型リーフレットは、情報を詰め込む媒体ではなく、空気を届ける媒体だと感じています。小さな紙面の中で、ちょっと楽しい気持ちがふわっと広がることを目指したグラフィックス。蛇腹を開いたときに生まれるリズムとクラウドファンディングという時間を締めくくる静かな余韻になるように意識しました。手元に残り、ふとした瞬間に思い出してもらえる存在でありたい。小さな紙面の中に込めたのは、情報ではなく、ほんの少しの温度と桃川のいま。
WORKS | bebop