このプロジェクトは、什器を地域から遠くの商談会場へ輸送する費用も考慮に入れなければならず、限られた資材を使用して他のブースより目立たせる方法を探る必要もありました。素早く組み立てられ、解体し撤収も迅速に出来た方がいい。一度設置したサインを解体することを視野に入れるのも本当に難しい課題でした。いろいろな問題をサイン業者と協議しデザインを起案しています。コストを抑えつつも質の高い什器を製作するチャレンジ。取捨選択をしながらサイン業者さんにもたくさんのアドバイスをいただき、なんとか導けたのかなと思っています。

富士のビジュアルを使用したかったので持ち込める最大の楕円サイズをベースに、各所のデザインを計算しています。演出を派手にするにも限りがあり、制作物を他の会場でも流用できるを常に心に留め、パッケージのデザイン要素を分解し、これは絶対に必要だと思うピースを選抜し引っこ抜いて組み込みました。初めてブースを観た誰かが足を止めて、中にある資料を手に取る。今度この商品に会うときは購入してくれるとき。
目に見えない膜を取り除く優しさというデザインをセットできるといいな。そう思いなが手を動かしています。支えてくれたたくさんの方がいて、叶えることができた大切な仕事のひとつです。