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New Year Greeting 2026 – Graphic Design by bebop / 年賀ビジュアルデザイン

New Year Greeting 2026 – Graphic Design by bebop / 年賀ビジュアルデザイン

design, typograph

2026年、おめでとうございます。新しい年の始まりは、背中を押されるというより、正面から風を受けるような感覚に近い気がします。逃げるでもなく、構えるでもなく、ただ立って、顔を上げる。今回の年賀のデザインは、そんな姿を思い浮かべながら制作しました。変わっていくことも、変わらないことも、どちらもそのまま抱えたまま進んでいく。その選択自体が、すでに前向きなのだと思います。強くならなくてもいいし、速くなくてもいい。ただ未来のほうを見ていること。それだけで、新しい年を迎える準備としては十分だと感じています。

モチーフに選んだのは、馬のイラストです。この馬は、自分で描いてみました。向かってくる風を正面から受けながら、まっすぐ前を見ている姿を意識しています。後ろを振り返らず、何かを振り切るでもなく、これからを見つめている。風になびく髪の流れの中には、UMAというタイポグラフィを潜ませています。目立たせるためではなく、動きの一部として自然にそこにあるように。見つけた人が、少し楽しくなるくらいの距離感を大切にしました。瞳には、迷いではなく意志を宿しています。決意というほど固くはないけれど、進む方向だけははっきりしている。そんな表情が、この年の始まりにふさわしいと感じました。

去年はどうだったか、何ができたか、できなかったか。そうしたことはいったん横に置いて、新しい年に向かって立つ。年賀の挨拶は、その瞬間を共有するための文化だと思っています。今回の年賀ビジュアルで描いたのは、向かってくる風を正面に受けている姿です。風はときに冷たく、ときに強く、思ってもいなかった方向から吹いてくることもあります。それでも、顔を上げて受け止めることで、はじめて見えてくる景色がある。そんな感覚を、この一枚に込めました。馬は、力強さやスピードの象徴として語られることが多い存在ですが、ここでは「進もうとしている意志」そのものとして描いています。今まさに走り出す瞬間かもしれないし、これからゆっくり歩き出すところかもしれない。どちらであっても、未来を見ているという点は変わりません。図案のスピード線の中に潜ませたUMAというタイポグラフィも、ほんの小さな遊び心のようなものです。気づいたら、少し楽しい。前に進む途中には、そうした発見があったほうがいいと思いました。瞳の表情には、不安よりも希望を、緊張よりも集中を込めています。大きな夢や目標がなくてもいい。ただ、これから先をちゃんと見ていること。その姿勢自体が、すでに前向きな選択なのだと考えています。立ち止まっていてもいいし、ゆっくりでもいい。風を受けながら、未来のほうを見る。その一歩に、光が重なるように。

 

本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

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